SIPGA: シンガポールで、世界最前線の研究を

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スピーカー

たろちゃん

プログラム:

SINGAPORE INTERNATIONAL PRE-GRADUATE AWARD (SIPGA)

期間:

2025年6月〜(3ヶ月)

留学先:

🇸🇬シンガポール/A*STAR (シンガポールの国立研究機関, 日本の産総研に近い)

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マリーナベイでの花火

留学ではどんなことをしていますか?

phDではない人(学部,修士)でシンガポール以外の人向けのプログラムに参加して、A*STARで研究インターンをしています。Supervisorの先生のもとで、自分の研究テーマを進めていて、毎月2000シンガポールドルの奨励金も支給されます。

場所・期間・住まい

場所はシンガポールのOne-NorthにあるA*STARという国立の研究機関で、日本でいう産総研のようなポジションです。インターン期間は2〜3ヶ月で、僕は3ヶ月間滞在しています。大学ではないため寮はなく、自分で部屋を借りて生活しています。

留学しようと思ったきっかけを教えてください

留学を決めたのは、去年のシンガポールへの派遣交換留学で知り合ったA*STARのPrincipal Scientistというポジションについている方に誘ってもらったのがきっかけです。待遇も良くて、海外でお金をもらいながら研究できるのは貴重だなと思いました。すでに関係のある方だったのも安心感がありました。

シンガポールを選んだのは、A*STARがAI分野で有名だったことと、以前の留学で現地の雰囲気に慣れていて、国としても好きだったからです。

現地でのスケジュールを教えてください

平日はだいたい9:30〜18:30で研究所に通って、研究を進めています。週に1〜2回はPrincipal ScientistやSupervisorとミーティングがあって、お昼はA*STARの方たちと一緒にご飯を食べることが多いです。

休日は、前の留学で知り合ったラクロスチームに週1で参加しています。観光は前にけっこう行ったので、今回はあまり出かけてないです。

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休日に行っているラクロス

研究について教えてください

研究の進め方

僕のいるラボは、トップにあたるPrincipal Scientistがいて、その下に3〜4人のシニア研究者、さらに5〜6人のPhDや学部生、インターン生がいます。ただ、現地の学生は少なめで、A*STARには基本的にPhDの学生しかいません。

シンガポールの大学院では、修士とPhDがはっきり分かれていなくて、研究を本格的にやるのはPhDの学生が中心です。修士課程の学生はあまり研究に関わらないみたいです。

僕の研究は、自分がメインで進めていて、Supervisorが1〜2人ついてアドバイスしてくれるスタイルです。ラボ全体の大きなプロジェクトも動いています。論文の進め方も人それぞれで、3ヶ月で一気に書き上げる人もいれば、じっくり時間をかける人もいます。

テーマの決め方は、自分が修士に入ってから興味を持った内容をいくつか挙げて、Supervisorの専門とすり合わせて決めます。通常は、事前にプロジェクトリストから第3希望まで出して、それをもとに選考があり、Supervisorとのミーティングを経て決まるそうです。ただ、僕の場合はちょっと特殊で、最初からつながりのあるPrincipal Scientistがいたので、そのままその先生のもとで研究することになりました。

研究環境と雰囲気

ラボは理論寄りの人が多くて、実験をする人は少なめ。その分、実験設備は自由に使える環境ですし、施設自体もすごく綺麗で充実しています。コーヒーマシンなどのケータリングもあって、快適な環境で作業できます。

雰囲気としては、日本の大学の研究室と大きくは変わらないですが、所属しているメンバーの多くがPhDやシニア研究者なので、研究に対する本気度は高いなと感じます。

講演会などの学術的なイベントはありますが、全体での交流イベントのようなものはあまり聞かないです。ただ、プライベートでは仲の良いメンバーとご飯に行ったりすることはあって、そういう場が自然な交流の機会になっています。シンガポールは外食文化なので、みんなでランチやディナーに行くことが多く、ご飯の時間がちょっとしたコミュニケーションの場になっています。

多国籍な環境

ラボのメンバーは本当に多国籍で、一番多いのは中国からの留学生。全体の半分以上を占めています。次に多いのがシンガポール出身の人たちで、欧米からの学生や研究者は1〜2割くらいです。日本人は、僕を含めて片手でおさまるくらいで、かなり少数派ですね。

お金はどれくらいかかる?

渡航費は往復でだいたい10万円ちょっとかかりました。現地で一番大きいのはやっぱり家賃で、シェアルームでも月1000シンガポールドル以上はかかります。共有スペースだけをシェアするタイプでこのくらいなので、1人部屋やスタジオタイプになると2000〜4000ドルくらいは見ておいた方がいいです。できるだけ良い不動産会社を見つけるのが大事です。

食費は、研究所のフードコートなら1食600円くらいで済みます。一日だと2000円以内で抑えられることが多いですが、レストランでの外食はかなり高く、1食で30〜40ドル(3000円以上)かかることもあります。交通費は安めで助かっていますが、生活費全体は人によってけっこう変わる印象です。

現地での一番の思い出

一番印象に残っているのは、交換留学のときに仲良くなった友達の家族と一緒に、ドリアンの直売店に行ったことです。その場でドリアンを切ってくれて、新鮮なものを食べさせてもらったのですが……匂いが強烈でびっくりしました。新鮮なものはおいしいって聞いてたんですが、実際の味はなんとも言えない独特さ。これはもう食べてみないとわからないです。

そのとき、日本には輸入禁止のフルーツもいくつか食べさせてもらいました。例えば、マンゴスチンやジャックフルーツなど、日本ではなかなか体験できない味でした。

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シンガポールの友人と行ったドリアン①

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シンガポールの友人と行ったドリアン②

困ったこと・ちょっと寂しいこと

交換留学のときは大学に通っていたので、自然と同年代の友達がたくさんいました。でも今回は企業(研究機関)なので、周りは年上の研究者がほとんどで、同年代が少なく、少し寂しさを感じることもあります。平日は基本的に出社なので、誰かと遊ぶとしたら休日に限られてしまうのもあって、交流の幅が前より狭く感じるときもあります。

どんな人におすすめ?

研究めっちゃしたい人

お金をもらいながら海外で研究したい人

将来、海外PhDを考えている人

シンガポールは北米よりハードルが低く、治安や医療水準も高いので安心して暮らせます。日本食も豊富で、やよい軒やドンキ、寿司やとんかつのお店もあって生活もしやすいです。

プログラム評価と比較

評価一覧(★:高 ●:やや高 ▲:中 ◼︎:低)

項目

たろちゃん

自由度(手続き等)


・飛行機、住居は自分, 開始日や終了日も決められる
・ビザの手配などのサポートは充実

必要な語学力


・研究目的、研究チームの会話は英語
・アカデミックの分野で英語を話せる必要あり
・シンガポールは多民族なので発音は不完全でもみんな聞いてくれる傾向

日本人の少なさ


・シンガポールはアカデミックな場面だと少数

専門性・学術性の高さ


・研究留学

まとめ

A*STARでの研究インターンは、研究に本気で向き合いたい人、海外でのキャリアを考えている人にとって、理想的な環境です。

奨励金を受けながら研究に集中でき、生活面も安心。北米だけが選択肢ではありません。

シンガポールという、確かなもうひとつの道を考えてみませんか?

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